
子どもたち選手が行動を起こすためには、
彼らが自分自身で見つけた答えを大切にすることが重要です。
「こうした方がいいよ」
「もっと勉強しなさい」
「練習の質を高めよう」
選手にアドバイスや指示をすることも
もちろん必要ですが、
選手本人が「変わりたい」という
意思を表現しているときに限ります。
反対に言うと、
本人が「変わりたくない」のであれば、
アドバイスはあまり有効ではないかもしれません。
アドバイスをしても
あまり効果がないのです。
勉強したくない子どもに
「勉強しなさい」と伝えても逆効果ですし、
本人が「うまくならなくてもいい」のであれば、
僕らがいくらうまくなる練習を一生懸命に伝えても、
本人には響きません。
「結局、本人が変わりたいと思わないと、
いくら僕らが頑張っても仕方ない」
と、
多くのコーチの方が嘆いていらっしゃるように
正にその通りですよね。
「このままで終わっていいのか」と自分に問う。
「変わりたいな」と思いながら変わらないで生きていくのが、
「諦める」の本当の定義です。
諦めない人は「このままで死にたくない」と思っています。
ー 中谷 彰宏
僕たち大人ができることは、
子どもたち選手が「変わりたい」と思うきっかけをたくさんつくること。
「もっとうまくなりたい」
「成長したい」
「もっと好きなスポーツがしたい!」
というような思いを引き出すきっかけをつくる。
スポーツ観戦や旅行、
好きな選手の握手会や、
金メダリストのTVを見ること。
うまくいかない経験や
とても強いチームとの対戦も
選手によっては良い機会になるかもしれません。
注意深く観察してみれば、
きっかけは日常生活の中にたくさんありそうです。
そうした体験を通じて、
「もっとうまくなりたい」
「変わりたい」という気持ちが芽生えた時、
僕らのアドバイスや助言も
素直に耳を傾けてくれます。
「子どもたちを変えてやろう」とコントロールしようとすると、
そのエネルギーを子どもたちは敏感に察し、拒否反応を示します。
僕ら大人も
会社の上司が「お前を変えてやる」というエネルギーで
向かってきたら萎縮してしまいますよね。
けれど、
子どもたち本人が「変わりたい」ときは、
素直に行動に変化が生まれます。
子どもたち選手の「変わりたい」という気持ちを
引き出すきっかけをつくりましょう。