できる子を見たら
どうしても自分の子どもと
比較してしまうことがあると思います。
そんな時大切なのは
親自身が
焦っていたいるのを
自覚することです。
客観的に自分を見つめ、
他者との比較ではなく過去の自分と比較し、
ポジティブに未来の理想を
目指すことが大切です。
そして、成長に集中するだけでなく、
今しかないその過程を楽しむことが大切です。
●ご質問
息子一年生が強豪サッカーチームに入り、まわりのペースに私が飲み込まれ、私の焦りで息子を叱咤してしまいます。翻弄されている私が子どもを潰してしまいそうで不安です。
●どんな状態を望みますか?
私の心が鎮まり、息子に合ったペースを尊重し、息子が自分の力で成長できるような状態を望みます。
ご質問ありがとうございます!
今回は保護者の方からのご質問です。
小学低学年とはいえ、
強豪チームとなると競争も激しく、
そのペースに流されてしまうこともありますよね。
ポジティブな人とつきあうと、
自分もいつの間にかポジティブな考え方が
自然と湧き起こるようになるのとおなじように、
人やその場や環境のバイブレーションを受け取り、
変化するものですので、
もしかしたら、
チームの中に「焦り」が
渦巻いているのかもしれません。
僕たち大人が「焦る理由」
では、
僕たち大人が子どもたちの「現状」を憂い、
焦ってしまう原因や理由はどこにあるでしょう?
焦ってしまう理由がわかれば、
落ち着いて対策を考えることもできますよね。
今回は3つほど、
想像できる範囲でご紹介いたします。
理由1:「こうなってほしい」という強いこだわりがある
子どもに期待を寄せることは、
学習効果があるといわれています。
(ピグマリオン効果)
一方で、
僕ら大人から「期待されないこと」により、
子どもたちの存在の無視が成果を下げるとも
いわれています。
(ゴーレム効果)
ですので、
期待を寄せることは悪いことでもありません。
けれど、
「過度な期待」は
子どもたちの学習意欲を下げ、
達成されなければ、
子どもへの「怒り」が生まれます。
僕たち大人が
- 「こうなってほしい」
- 「こんな大人になってほしい」
- 「こんな大人にならなくてはいけない」
と強いこだわりを持てば持つほど、
現状とのギャップに怒りや焦りが生まれます。
理由2:僕たち大人の「自己肯定感」が低い
僕たち大人が、
自分自身に自信を持てなければ、
それを「子ども」で補おうとしてしまいます。
心理学者の根本橘夫さんは、
著書「なぜ自信が持てないのか:自己価値感の心理学」の中で、
こう記されています。
親が自分の無価値感を補うために子どもを利用すると、過保護や過干渉になります。過保護であることは、「この子のためにこんなに自分は尽くしているのだ」という自己満足を得られますし、「自分はこの子に必要とされている」ということで、自己価値感が得られるからです。人は自分より弱いものに依存されることで自己価値感が高まります。
僕たち大人の「自己肯定感」の低さを
子どもで補おうとしているかもしれません。
理由3:こう思われたい、こう思われたくない
自己肯定感にもつながりますが、
僕たち大人が「まわりからの目」を気にするがあまり、
焦りを感じることがあります。
- 何でもできる人に思われたい
- ダメな親だと思われたくない
という思いが強ければ、
これもまた現状とのギャップに悩み、
焦りが生まれやすいものです。
焦ってもいい。まずは心の動きに気づくこと
けれど、
焦ることが悪いことと
言い切ることも難しいものです。
焦りが行動を
もたらしてくれることもあるからです。
重要なことは、
「あ、私はいま、焦っているんだ」
と自分を客観的に見つめ、
自分の心の動きに気づくことです。
焦りという心の動きに
気づくことができれば、
そのまま焦ることもできますし、
焦りを手放すこともできます。
まわりと比較しない
子どもたちの成長のスピードは
その子によって違います。
ましてや
小学校低学年でしたらなおさらです。
重要なことは、
まわりとの比較ではなく、
過去の自分と比較すること。
- 「どんな自分になりたい?」
- 「どうすれば、その未来に近づける?」
- 「じゃあ、今日はどんなことにチャレンジしたい?」
子ども自身が目指している
理想の未来と現状を見つめ、
成長に意識を向けることです。
いまを楽しむ
もうすぐ4月を迎えますので、
春からは2年生でしょうか?
小学2年生の春はもちろん、
小学2年生の夏も
小学2年生の秋も冬も
人生で一度きりです。
富士山の頂上から見える
景色だけではなく、
登頂するまでの山登りも
楽しみたいものです。
「今日のサッカー楽しかった?」
いくら強豪チームで
スタメンの座を勝ち取ったり、
試合での活躍が続いても、
- 「サッカーが大好き!」
- 「サッカー楽しい!」
- 「もっとうまくなりたい!」
という気持ちが置き去りになってしまっては、
中学校、高校、大学、プロ選手という
夢も描けなくなってしまいます。
完璧を目指しすぎず、
また、先のことを考えすぎるのではなく、
いまを楽しむことが何より大切です。
焦りの原因を知り、
自分を満たし、
いまを楽しむことをしていきたいですね!
◎まとめ
- 親の強い期待や自己肯定感の低さ、他者との比較により成長に焦りを感じることがある。
- 「自分はいま焦っている」と客観的に認識し、その心の動きに気づくことが重要。
- 成長は個々に異なり、他者との比較ではなく、過去の自分と比較することで成長に集中できる。
- 理想の未来を見つめ、成長に意識を向けることが大切。目標に向かって日々の努力を楽しむ。
- 将来への夢を描くだけでなく、いまの瞬間を楽しむことが成長の基盤。