
スポーツが上達するヒントは
日常生活の中にもたくさん隠れています。
考え方次第では、
学校の授業の時間で集中力を高めることができますし、
チャイムで行動の切り替えのスイッチを押す
トレーニングにもなります。
けれど、
そうした「やったほうがいい」と頭でわかったり、
気づいただけでは、変わることができません。
子どもたち選手を変えるもの。
それは行動。
僕ら大人も、
セミナーや研修、本や経験からたくさんの気づきを得ても、
それを行動に移さなければ現状は何も変化しません。
決意を新たに変わった気にはなれますが、3日もすれば、
運命を変えるように感じた大きな決意さえ忘れてしまいます。
大好きな小説にこんな一節があります。
5羽のカモメが防波堤に止まっている。
そのうち1羽が飛び立つことを決意した。
残っているのは何羽だい?– 4羽です。
そうじゃない。5羽だよ。
いいかい?
誤解されがちなんだが、
決意そのものにはなんの力もないんだ。そのカモメは飛び立つことを決意したが、
翼を広げて空を舞うまでは、
防波堤にとまったまま。
残りのカモメと同じだよ。人間だって同じだよ。
何かをしようと決意した人と、
そんなことを考えてもいない人とでは
何の違いもないんだ。ところが人は、
他人のことは行動で判断するのに、
自分のことは決意で判断することがよくある。
(「希望を運ぶ人」より)
三流は人の話を聞かない。
二流は人の話を聞く。
一流は人の話を聞いて実行する。
超一流は人の話を聞いて工夫する。
羽生 善治(棋士)
「今日はどんな学びがあった?」
「その学びを活かして、明日できることは何があるだろう?」
気づきを得た後は「行動」を引き出す問いかけをする。
そうすることで、
子どもたち選手も自然と「行動」に意識を向けることができます。
「今週できることは何があるだろう?」
「すぐにできることは何がある?」
「学びを活かして、何をしてみたい?」
僕ら大人も選手も
変わるための「行動」に意識を向けましょう。