
「これでもか!というくらい、
準備をしっかりすれば自信は高まると思います」
僕ら大人も子どもたち選手も
試合や本番に向けてしっかりと準備や練習を積み重ねれば、
自然と力も自信も高まるということを肌感覚で知っています。
ですので、試合で結果が伴わないと、
「練習が足りなかった」
「もっと努力すれば良かった」
という言葉が
多くの選手の口から出てくるのかもしれません。
けれど、
ここで気をつけたいのが、
完璧な準備をしたのにも関わらず、
結果がついて来なかったときの心の持ち方。
準備が完璧であれば完璧であるほど、
「試合で最高のプレーをしたい!」と望むようになります。
けれど、
どんなスポーツも思い通りに進めることは難しく、
完璧な準備が必ず良い結果につながるという
保証はありません。
そして、
気をつけたいことが
完璧な準備で臨んだにも関わらず、
ひどい結果に終わってしまったとき。
うまくいかなかった試合の後、悔いが残るあまりに、
- 「優勝なんてずっとムリ」
- 「僕は負け犬だ」
- 「優勝する器にない選手」
なんて、
自分の人格まで攻撃してしまうと、
せっかく培った自信もすぐに消え去ってしまいます。
自分は大丈夫という自己肯定感は、どこから生まれるのだろうか。
振り返ってみると、意外にも勝利そのものは自信にならない。
むしろ勝負どころで頼れるのは、
「あのとき転んだけどまた立ち上がったじゃないか」
という気持ち。「あのとき俺は勝ったじゃないか」というよりも、
「あのとき自分は逃げなかったじゃないか」
というほうが、明らかに自信につながる。
自分の「立ち上がり際」が自信になる。
ー為末大(元陸上選手)
いままで、
練習を積み重ねてきて自信を高めてきたのに、
試合に負けたことで自信がなくなってしまうのでは、
ちょっと寂しいですよね。
本物の自信は
過去の成績や結果から来るものではなく、
困難な状況や場面に立ち向かい、
何度転んでも起き上がってきた経験から
生まれるのかもしれません。
僕らは人間なので、
自信にも波があります。
海の波の高さが毎日違うように、
結果に一喜一憂することをはじめると、
自信にもおおきなうねりが生まれます。
けれど、
成長に目を向けると、
一気に大きな波は起きないけれど、
徐々に平均値を高めていくことができます。
子どもたちの成長に目を向けて、
自信を高める後押しをしましょう。