子どもたちの考える力を育むためには、
いままでの「前例」を脇に置いておくこともとても効果的です。
僕たちはついつい、
前例にならおうと思考が働きます。
前例にならうとは、
何かを行うときに、
過去のやり方や結果を引き継ぐという考え方です。
「昔からこうしてきた」
「それは以前に失敗した方法だ」
「昨年の順位は〇〇だから、今年はここまで行こう」
と、過去に行ってきたことを
そのまま行動にうつすこと。
もちろん、
過去の経験を活かすことはとても大切です。
けれど、
そこには「考える時間」があった上での決定でないと
子どもたちは自分の頭で考えられなくなってしまいます。
過去のやり方から発想を変えなければ、
打開策は生まれません。
革新はものごとの限界、境界を超えた領域にあります。
ー 常盤文克(花王会長)
「前からこのやり方だから」と前例にならうだけの行動が続くと、
子どもたちは考えなくて良いことになります。
「どうして、このやり方なんですか?」
と、最初は好奇心を抱き、質問をしてくれたとしても、
「昔からこのやり方なんだ」と答え続ければ、
子どもたちも興味を持つことをやめてしまいます。
過去の経験はとても大切です。
けれど、
前例に縛られ過ぎてしまうと、
記憶に頼り、過去から正解を探そうとするばかりで、
子どもたちの考える力はなかなか育ちません。
「どうしてこのやり方をしてると思う?」
「今日は、どんな新しい方法でやろう?」
「どんな目標を達成できたら最高?」
いつものやり方でも、
そのやり方について深く探求してみる。
新しい方法を想像してみる。
過去の経験からではなく、
達成したい未来からアイデアを考えてみる。
そうすることで、
考えるきっかけとなります。
子どもたち選手と一緒に
前例にとらわれず自由に考える時間を作りましょう。