
子どもたち選手が思い悩んだり、
心が窮屈さを感じてしまう。
それは、
もしかしたら僕らの言葉と心が一致していないことが
原因かもしれません。
文化人類学者のグレゴリー・ベイトソンさんは、
この心と言葉が離ればなれになってしまった状態のことを
「ダブルバインド」と名づけました。
例えば、お母さんが子どもに対して、
「お前は、良い子だね」と伝えたとしますね。
けれど、
もしも、そのときお母さんが、
冷淡な表情で子どもを見ていたならば、
その子は、とても不安な心の状態になります。
「言葉」が伝えてくれる「認めるメッセージ」と、
その「表情」が伝えてくる拒否のメッセージが
矛盾しているように感じるからです。
そして、
そのような矛盾した状況から逃げられないとき、
子どもたちは思い悩んだり、心が窮屈さを感じてしまいます。
人が意見に反対するときは
だいたいその伝え方が気に食わないときである。
ー ニーチェ
例えば、
街のスポーツのグラウンドで、
「よくやったな!偉いぞ」と褒めてくれている
コーチの「目」は笑っていない。
例えば、会社の職場で、
「君に期待しているよ」と励ましてくれるマネージャーの
「声」が冷めている。
そうしたダブルバインド的なメッセージが、
子どもたちの社会でなく、
僕ら大人の社会にも溢れています。
そうした矛盾を感じると、
子どもたちはどうしていいかわからず、
悩みを抱え、心が疲れてしまいます。
大切なことは、
言葉と心を一致させて伝えること。
子どもたち選手への
伝え方を工夫しましょう。