スポーツチームで、
チームメイト同士がコミュニケーションをとることは重要です。
しかし、中には話すのが苦手で答えを出せない選手もいます。
そこで、コミュニケーションを取るために、
幼稚園時代に自分の気持ちをカードで表現した経験を思い出し、
そのアイデアを使ってみたところ、
選手たちの気持ちを引き出すことができました。
今回は、話すのが苦手な選手におすすめの、
カードを使ったコミュニケーション方法についてご紹介します。
選手たちの気持ちを引き出し、チーム力を高めるヒントになるかもしれません。
おしゃべりが好きで
1つしつもんすると、
いつまでもお話してくれる選手もいれば、
しつもんしても、
その答えが中々出てこないという
選手もいます。
また、
イメージはできているんだけれど、
言葉にするのが苦手、
という選手もいれば、
僕ら大人が望む答えを探す
選手もいます。
いつもはファシリテーター役の
僕がしつもんをし、
その答えを紙やノートに
書く時間をつくり、
その答えをグループで伝え合う、
ということをくり返しています。
そうして、自分と対話をし、
チームメイトの考えを知る機会を
つくることによって、
自分で考える力や、
チームで考え、行動する力が
身についていきます。
けれど、
ある時、しつもんの答えを
書けない選手がいたんです。
「この大会が終わった時に
どうなっていたら最高だと思う?」
「いまはどんな気分?」
しつもんしても、
答えが返ってこない。
どうしたらいいだろう…
と、とても困りました。
どんな答えも正解。
答えはわからないも正解。
というのがルールなので、
答えが出てこなくてもいいんです。
けれど、
彼の表情を見ていると、
答えはみつかってるけれど、
表現の仕方がわからない、
と感じました。
その時、
ハッと幼稚園時代に
スーパーマリオのカードを使って
自分の気持ちを表現するゲームを
友達と一緒にやったのを
思い出しました。
「もしかしたら、
これなら行けるかも!」
と感じ、
カードを使ってみることにしました。
いろんなイラストが描かれている
カードをたくさん用意し、
おなじしつもんをします。
「この大会が終わった時に
どうなっていたら最高だと思う?
その気持ちを表している
カードを選んでみて。どうぞ!」
すると、
子どもたちは勢い良く、
カードを選びはじめます。
心配していた男の子も
たくさんの人が円になって
手をつないでいるカードを
手元にたぐり寄せていました。
子どもたち選手全員が
カードを選び終わったのを見計らって、
彼に
「どうしてそのカードを選んだの?」
と聞いてみると、
「うーん、大会が終わった時に
みんなで手をつないで喜んでいたら
最高だと思ったから」
と教えてくれました。
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僕は自分を表現するのが
苦手だったんですよ。
火を表現するには
火に触れないと駄目なんです。
ー宮崎駿(スタジオジブリ)
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子どもたち選手の中には、
自分を表現したり、
イメージしたことを
伝えることが苦手な選手がいます。
けれど、
カードやイラストを通じて
イメージのお手伝いをしてあげると
表現できるようになることが
たくさんあります。
「自分の考えを伝えなさい!」
「思っていることを
ちゃんと言いなさい」
と、叱りつけることは簡単です。
けれど、
もしかしたら彼らの頭の中には
イメージしていることはすでにあって、
それをうまく表現できていないだけかも
しれません。
子どもたち選手の
思いやイメージを言葉にする
手伝いをしましょう。
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