「慣れれば簡単だね」
高いところが苦手な子どもも、
なんども同じような高さを経験していると、
子どもの中にできた基準よりも低いところでは
大きなストレスなく向き合うことができます。
「Practice makes perfect」
昔から練習すれば完璧になる、と
僕らも言われて育ちましたが、
実際の試合で直面する緊張感のもとで
選手が練習を積めば、よりその確率を高くすることができます。
勝負の行方を決める可能性のある
フリースローやペナルティキックなどで、
選手が向き合うプレッシャーや、
舞台中央で一人で演奏するときに
音楽家が向き合うプレッシャーを
疑似体験することは難しいかもしれません。
けれど、
軽いストレスのもとで練習するだけでも、
そうした大きな舞台で役に立つ
可能性はグンと上がります。
例えば、
バスケットボール選手が
試合中に向き合うストレスに
フリースローがあります。
フリースローラインに向かうときに
大きなストレスがかかり
緊張感を呼び込みます。
フリースローはどちらかといえば
簡単なシュートです。
目の前でガードする選手はいませんし、
ゴールはわずか、4.6メートル先。
けれど、選手はよく失敗します。
2009年の大学男子選手の
フリースロー成功率は約70%。
NBAでも75%前後。
素晴らしい選手でも
こうしたフリースローで
精彩を欠く理由の一つが
このシュートが
プレッシャーのかかる状況で行われることが多いからです。
「このシュートが勝敗を決める」
「これを決めればリードできる」
ですので、
試合中に選手に襲いかかる
ストレスををイメージして、
練習に取り組むことが大切です。
そして、
目覚ましい成果をあげた人たちも
もちろんいます。
ユタ大学のコーチは
練習試合中にいきなり試合を中止して、
すぐに選手たちにフリースローラインに
並ぶことを指示しました。
相手選手も見ている中、
シュートを決めた選手はすぐに休憩でき、
失敗すればコートの周囲を走るという
条件です。
こうしたストレスに向き合うことを繰り返し、
大学就任当時は217位という
フリースローの成功率が、
2009年には大学1位にまで上り詰め、
80%以上ものシュートを決めています。
自分たちの体操を出すためには、
やっぱり練習から試合を想定してやることが
大事です。
ー内村航平
タイガー・ウッズの父、アールは
試合の大切な場面で
気を散らされるのを防ぐ方法を
身に付けさせるために、
様々なことを試みました。
たとえば、
いきなりゴルフバックを落としたり、
息子の視線が向いている先に
ボールを転がしたり、
ポケットの小銭を鳴らしたり、と。
そうしたストレスのもとで
プレーすることに慣れていたおかげで、
彼は試合に専念して
素晴らしい成果をあげているのかもしれません。
「試合をイメージすると、
どんなストレスがあるだろう?」
「それを疑似体験するには
どんなアイデアがあるだろう?」
小さなストレスも
試合に向けて大きく役立つことが
あります。
選手と一緒に
試合を想定し取り組み、
心理面での安心感を育てましょう。
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