ガンバレの一言が嬉しい時、辛い時

以前、知り合いのブログで、
「ガンバレ」の使い方は難しい・・という話を書かれていたことがありました。

「ガンバレ」って、結構使いやすい言葉なので、
ちょくちょく使ってしまうものなのかもしれないんだけど、
本当は、どんな時使うのがいいんだろう・・っていう疑問は前からありました。

で、ちょっとそんなことが書いてある記事を以前に見つけたことがあり、
書き留めてあったので ちょっと抜き出してみます。

 

[「ガンバレ」の一言が嬉しいとき、辛いとき]

◇自殺者3万人超の現実も行き過ぎた「ガンバレ」のせい!?

「がんばれば、なんとかなる」 「もっともっとがんばって!」
など、日常会話に「ガンバレ」を多用していませんか?

人を励ますための定番ワードですが、
使い方を間違えてトラブルを招いているケースをよく見かけます。

昔「ガンバリズム」という言葉が流行りました。
戦後の復興期を経て、高度成長に邁進した時代には、
この言葉の効き目は絶大でした。
がんばることで、豊かな生活や明るい未来が開けることが信じられてきたからです。

したがって、高度成長期を体感した人は、
今でも「ガンバレ」という言葉をよく使うのではないでしょうか?

しかし、バブル崩壊を期に、「ガンバリズム」の価値観もまた崩壊しました。
「本当の豊かさとはなにか」が問われ始め、
がんばる目的を見失う人が多くなってきたからです。

また近年ではさらに、
「がんばることのリスク」もある、ということが分かり始めました。

先日、警察庁から自殺者数が発表されましたが、
1998年から自殺者3万人台がもう8年も続いています。
自殺者に多いのがうつ病を罹患しているケースですが、
行き過ぎた「ガンバリズム」によってもたらされたり、悪化させられることが少なくありません。

反対に、「ガンバレ」が功を奏す瞬間も、もちろんあります。
では、どんなときがNGで、どんなときがOKなのでしょう?

 

◇こんなときに「ガンバレ」と言ってはいけない!

まず、「ガンバレ」NGケースについて考えてみましょう。
こんなときに、つい、「ガンバレ~!」と言っていませんか?

1) 元気がなく、疲れているとき
2) 遅刻が増えたり、会社や学校に行きたくないように見えるとき
3) 何かに失敗したあと
4) 病気療養中
5) 失恋や死別のあと

このように、相手が落ち込んでいるときに
何気なく「ガンバレ」という言葉をかけてしまうことはないでしょうか?
でも、それは逆効果なのです。
自分の力ではどうしようもない事態に直面したとき、
また、気力が湧き出てこないときに
表面的な応援メッセージを受けると、途端にむなしさを感じます。

「わかってもらえてないな」と孤独を感じたり、
「がんばれない自分はダメなのかな」と自己否定感を強くしたりします。

では、どんなときに「ガンバレ」は有効なのでしょう?

 

◇「ガンバレ」が嬉しいケースとは?

「ガンバレ」の応援メッセージは、こんなときにいわれるととても喜ばれます。

1) 目標に向かっているとき
2) 新しいことを始めたいと思っているとき
3) あともう一歩というところで、自信をなくしかけているとき

このように、心のエネルギーが満たされていて、
何かにチャレンジしたいと思っているときには、「ガンバレ」の言葉に励まされます。

また、ゴールがあと少しで、
本人の努力次第で到達が可能な場合にも、起爆剤になります。
マラソン大会のラスト1周の声援と、同じような効果です。
ただし、あくまでも本人にやる気があることが前提です。

 

◇こんなときはどう?「ガンバレ」の使い方

たとえば、同じような状況でも
その人の「心の状態」によって受け取られ方がはっきり分かれます。
具体的なケースを参考にしてみてください。

ケース1) 仕事
⇒NGパターン: 人間関係や過重労働に疲れきっているとき
⇒OKパターン: 新しい企画を提案したり、昇格試験に臨もうとしているとき

ケース2) 育児
⇒NGパターン: 「自分の時間がない」「夫が話を聴いてくれない」などのグチを言い始めたとき
⇒OKパターン: 育児に追われながらも、資格や勉強などにトライしたいと思っているとき

ケース3) 介護
⇒NGパターン:  認知症や半身不随などのように、介護期間が長引くとき
⇒OKパターン:  大切な人との「お別れのとき」が、もう少しだと分かっているとき

「ガンバレ」は、とても便利な言葉だと思っている人が多いと思います。
でも、本当は大切な人に「贈り物」をするような気持ちで言うべきなのです。

何も考えずに濫用するのはとても無責任で、
その人の本質や現状を見ていない、ということになります。

みなさんは、正しい使い方をしていますか?

(All About JAPAN 記事 より抜粋)

 

・・・どうですか??

僕自身も、たしかに便利な言葉として使っていたと思います。

ちょっと古い記事の抜粋にはなりましたが、コロナを経て 結構無意識のうちに使っていたりしたのかも?! なんて思ったりもします。

 

そういえば、ある時に 上司(当時の部長さん)が

「「ガンバレ」とは便利な言葉だが、
私は「ガンバレ」という言葉を使う時、よく考えて使うようにしている・・」

と、上に書いたのと同じような意味合いの話をしてくれたことがありました。

なかなか上手に使いこなせてはいませんが、
あーなるほど!と思ったものです。。もう20年くらい前の話です。

言葉って難しいけど、
正しく使えば、すごく大きな力をもたらすことがあると思うんですよね。

やっぱ、試合中とかに「ガンバレ~!」って応援されると力になりますよ。
あれだけ応援してくれるのだから、がんばろう!っていう気持ちにもなります。

振返ってみると、やはり自分なりに前向きにがんばっている時に
「がんばれ~!」って言われた時は、それなりの結果が出ていたと思いますね。

ただ、やっぱり、病気で入院してる時などは、
正直、前向きになれない時もありましたので、
安易に「がんばれ」って言われても、たぶん心に響いてこなかったかもしれないな・・・と。

「アンタに言われたかないよ」とか「(こんなにがんばっているのに)これ以上はがんばれない・・」
って落ち込む方向にいってた時も正直あったかもしれないです。

それが、本人としては そういう気持ちで言った訳じゃなくても、
使い方を間違えると、そう思われてしまう可能性がある、ということは、
こういう経験から身にしみて感じたことです。

でも、そうは 言いつつ、僕自身は なかなか上手に使えている自信がありませんが・・・(^^;

 

ネット辞書でも、ちょっと調べてみました。。

「がんばる」【頑張る】

〔補説〕 「我(が)に張る」または「眼(がん)張る」の転という。(「頑張る」は当て字 )

[1] あることをなしとげようと、困難に耐えて努力する。

・ がんばってって店を持とう
・ 負けるな、がんばれ

[2] 自分の意見を強く押し通す。我を張る。

・ ただ一人反対意見を述べてがんばっている

[3] ある場所を占めて、動こうとしない。

・ 入口には守衛ががんばっている

ふ~ん、よく考えると いろんな意味を持っているんだね、「がんばる」って。

ちなみに、「眼張る」とは、目をつける、見張る、という意味があるそうです。

 

あと、英和辞典では、

[1]【精を出す】work hard
【全力を尽くす】do [try] one’s best
【懸命にやってみる】try hard
【努力する】make an effort [efforts] (※tryより堅い言い方).

・ 彼は宿題を9時までに終えようと頑張っている
He is working [trying] hard to finish his homework by nine.

[2]【頑張り通す】persevere
(もちこたえる)hold on [out] (※outでは「もちこたえて切り抜ける」の意)

・ 君は頑張ればきっと成功すると思うよ
If you persevere, you’ll succeed, I’m sure.

・ 彼は長い不況の年月を頑張って切り抜けた
He held out until the years of depression were over.

[3]【言い張る】insist

・ 彼はもう1割まけてと頑張った
He insisted on [that he (should) be given] another 10% reduction.

その他の表現

・ 「頑張れ!」
(元気を出せ)“Come on!”/“Cheer up!”/
(固執せよ)“Stick to it!”/
(耐え抜け)“Hold out!”/ “Hang in there!”/
(その調子だ)“Keep at it.”/
(幸運を祈る)“Good luck (to you/with your work)!”/
(全力を尽くせ)“Do your best!”

(※(1)後の二つは受験者・競技参加者などに対して.
(2)英米では日本のようにこのような励ましを言うことは少なく
Take it easy.(気楽に構えて)のようにリラックスさせることの方が普通)

会話

「いつか舞台に立ちたいと思ってるのよ」
「そうなるといいね,頑張って」
「ええ,頑張るわ」

“Someday I want to go on the stage.”
“That would be nice, wouldn’t it? I wish you luck.”
“OK! Wish me luck!”

と書いてありました。。

 

 

僕自身、期待されている?!と感じると、ついつい がんばってしまっていたかもなー

なんて振り返ると思いますが、もしかしたら 間違った解釈をしてしまっていたのかもしれないです。

頑張るということは決して無理をするということではない

(茂木健一郎)

 

”がんばらない” ことも大切かなぁ・・?!

って 50歳が近づいてきた最近、ようやく気付いてきた気がしますね。今さらですが(笑)

 

最後に・・・  よかったら このしつもん に答えてみてくださいね。

「あなたが がんばっていることは何ですか?」

「あなたが がんばらないことは何ですか?」

 

(※この記事は2007年12月に別ブログ書いたものを再編集しています)

 

投稿者 : ぴろリン  http://shimt.jp/instructor/?author=74

ABOUTこの記事をかいた人

ぴろリン

ぴろリン : 小泉 博孝(しつもんメンタルトレーニング トレーナー / 公益財団法人 日本スポーツ協会 公認スポーツ指導者) 1973年埼玉県秩父郡(横瀬町)生まれ、神奈川県綾瀬市在住、事務・光学機器メーカー勤務 。双子を含む3人の父親で、過去には難病のギランバレー症候群を経験。 中学生からバレーボールをはじめ、高校・実業団を経て現在のソフトバレーに至る。全国大会出場や全国各地への普及・交流活動の傍ら、ジュニアチームのコーチ(指導者)に携わる中で しつもんメンタルトレーニングと出会う。「教えることをやめる?」に衝撃を受け、本の内容からの実践やつながりプロジェクトでのチーム体験を通じて さらに学びを深めたくなり、ワークブックとアクティビティのトレーナー受講へ。 現在は 地域のバレー教室講師のほか、大人や子ども達が自分らしく輝ける世の中へのお手伝いとして スポーツ関係や職場・会社で“しつもん”の活用(体験講座の開催 や チームへの訪問、個人セッションなど)を行ないながら、さらなる成長を求めて多方面にアンテナを張り、学び続ける。 ★「メンタルトレーニング って 何?」、「興味がある!」、「もっと詳しく知りたい!」 、「来てほしい!」、「話を聞いてみたい(話を聞いてほしい)」・・・という方がいましたら、ぜひ ご連絡や ご相談いただけたら! 僕自身も 学び・気付きの場 として皆さんと一緒に 成長していけたらいいな!と考えています!