●ご質問
子どもの実力差、意識の差が大きく、実力の高くない子は高い子に隠れて積極的にやれない。
●どんな状態を望みますか?
全ての子が積極的にプレーするようになってほしい
ご質問ありがとうございます。
今回は保護者であり、指導者の方からのご質問です。
スポーツでも教室においても、
積極的にチャレンジできる子もいれば、
そうでない子もいますよね。
1人ひとり違っていいわけですが、
僕たちは環境を整え、
積極的にプレーして欲しいと願うものです。
では、
どうすれば、
なかなかチャレンジしない選手達にも、
積極的になってもらえるのでしょうか?
どうして積極的になってほしいのか?
まずは、
僕たち大人が「積極性を求める理由」を
明確にしておく必要があります。
僕たちが
「積極的であるべきだ!」と
「積極的であるべきだ!」と
いくら伝え続けても、
そこに、
共感するストーリーがなければ、
共感するストーリーがなければ、
子どもたちの積極性は
一時的なものになってしまうでしょう。
- 積極性を求める理由は何ですか?
- 積極性がないと、どうなりますか?
- 積極性をどのようにして身につけましたか?
積極的になれない理由は何だろう?
また、子どもたちは、
僕ら大人を困らせたくて、
「積極的にならない」ことは希で、
「積極的になれない」のかもしれません。
だとすれば、
そこにはどんな理由が思い浮かぶでしょう。
- 子どもが積極的になれない理由は何ですか?
- どんなことを不安に感じていますか?
- どんな恐れを抱いていますか?
しつもんの答えによって、
アプローチは異なりますが、
子どもたちの多くが口にする答えがあります。
不安①:失敗すると怒られてしまう
1つめは
「失敗すると怒られてしまうこと」によって、
積極性を発揮できないのです。
自分の実力を認知していればいるほど、
サッカーが上手な選手たちの中で、
積極的にチャレンジすることは難しいものです。
練習中に、
いくら失敗しても、
「積極的にチャレンジした結果だ!
問題ないよ!」
とまわりの大人が伝えてくれたら、
その子にも積極性が見られるように
なるかもしれません。
けれど、
失敗する度に、
「なにやってるんだ!」
と怒られてしまっては、
次回から怒られないようにするため、
行動は消極的になるでしょう。
もし仮に、
失敗ができる環境が
試合だけでなく「練習にもない」のだとしたら、
その傾向はより顕著に表れるでしょう。
不安②:いちいち、評価されてしまう
例えば、
ストレス発散のために友人と
カラオケに行ったとしましょう。
大好きなアーティストの曲を
気持ちよく歌っているのにも関わらず、
「いまのは点数で言うなら10点くらい」
「さっきのよりはうまかったね」
などと
いちいち評価されたら
僕ら大人だってたまりません。
子どもたちも同様に、
一生懸命練習しているのに、
チャレンジする度に評価をされてしまっては、
やる気も積極性も失ってしまいます。
不安③:笑われたり、からかわれる
チャレンジしようと試みたけれど、
上手くいかないことがあります。
失敗をした際に
周囲からからかわれたり、
笑われてしまうことによって、
積極性を失ってしまうこともあるでしょう。
子どもたちに悪気はなくても、
本人が、
「恥ずかしい」
「2度と同じ思いはしたくない」
と感じてしまったら、
次のチャレンジは起こりにくくなります。
チームとして、
積極性を重視するのであれば、
「一生懸命やっている選手を笑わない」
などのルールも必要かもしれません。
不安④:みんなから注目される
ピアノの発表会や
会社のプレゼンなど、
みんなの前で1人で何かをする場面では
まわりの視線を感じ、
「失敗できない」
「恥ずかしい思いをしたくない」
と緊張感がますものです。
そんな場面で過去に失敗をしていれば、
次の機会から、
事前に失敗を回避することは、
自然な行動とも言えます。
不安⑤:うまくないから嫌だ
こうした子どもたちは
「上手くないとダメだ」
「失敗することは悪いこと」
「間違ってはいけない」
と思い込んでいます。
日本を代表する選手だって、
最初は上手ではなかったのに、
失敗することを極端に恐れているのです。
- ここでは、失敗してもいいんだ。
- 失敗することで学んでいけばいいんだよ。
- 上手くなるためには失敗が必要なんだよ。
という言葉で伝え、
身体で感じることのできる環境づくりが
子どもたちに勇気を与えます。
いかがでしたでしょうか?
今回は、
子どもたちが抱えている不安の一部を
僕なりにお伝えしました。
子どもたちを
よく観察すること、
そして、
もし可能であれば、
「どんな不安がある?」と
聞くことができれば、
より効果的な解決策が見つかる
と思いますのでぜひ実践してみてください。