
「子どもたちを動かすにはどうしたら良いのだろうか?」
子どもたちと関わるお仕事から
お子さんを持つ保護者の方まで、
一度はこの問いを自分自身に投げかけたことがあるかもしれません。
どうすれば何度も言わずにすむのだろう。
どんな声を掛けたらいいのだろう。
どんな言い方をすれば伝わるのだろう。
「人を動かすには?」
という問いには、
僕らのイメージ通りに仕向け、
子どもたちをコントロールしたいという欲求が見え隠れしています。
このしつもんのままでは、
強制的で子どもたちの受け身な姿勢が強く、
もしかすると、子どもたちの主体性や考える力は引き出せないかも知れません。
ですので、
僕たちが考えたいしつもんは、
「人が動くにはどのようにすればいいだろう?」です。
「どうすれば動きたくなるだろう?」
このしつもんと向き合うことによって、
子どもたち自らの意思で動きだすアイデアが生まれてきます。
「人を動かす」ことと
「人が動く」ことは、
同じように感じられるが、
似て非なるものである。
ー梅田悟司(「言葉にできる」は武器になる 著者)
『星の王子様』で有名な
アントワーヌ・ド・サン=テグジュペリはこう伝えています。
船を造りたいのなら、
男どもを森に集めたり、
仕事を割り振って命令したりする必要はない。代わりに、
広大で無限な海の存在を説けばいい。
「子どもたちを動かすにはどうしたらいいだろう?」
「子どもたちが動きたくなるには、どうしたらいいだろう?」
これらは、
おなじようなしつもんに見えて、
まったく違う答えが生まれます。
きっかけや環境、
接し方や言葉がけを工夫して、
子どもたちの「動きたくてたまらない」という
主体性と行動を引き出しましょう。
◎ポイント
・「動かすには?」では強制的なアイデアが生まれる
・「動きたくなるには?」は、能動的な行動を引き出すアイデアが生まれる
・しつもんを変えるだけで、アイデアにも変化が生まれる
◎この記事のしつもん
・人が動きたくなるには、どうすればいいだろう?
・子どもたちが動きたくなるには、どうしたらいいだろう?
・どんなきっかけを用意しよう?
・動きたくなるために、どんな環境をつくろう?
◎まとめ
- 目の前の人に選択肢を与え、安心感を提供することが重要。
- 選択肢があると感じたとき、子どもたちは積極的な行動に移る。
- 選択肢を与える際は、本当に選択肢があるか確認することが必要。
- 相手の選択を尊重し、共感する姿勢が信頼関係を築く鍵。
- 主体的な行動は安心感から生まれ、選択肢を与えることがその出発点。