自分たちの中にある「普通」を疑ってみよう

子どもたち選手と話していると、
「普通」「常識」「当たり前」という言葉が
聞こえきます。

それと同時に、

「前からこうしているもん」
「そういうものだから」
「みんなこうしているから」

と、過去のやり方や周りのやり方に
波長を合わせ、「なぜ?」と問いかけ、
目的を思い出すことを知らず知らずのうちに放棄してしまいます。

「なぜ、この練習をするんだっけ?」

そう自分に問いかけることで、
練習の意図や目的を思い出し、
練習の質をあげることができます。

「なぜ、僕はこれをしているんだろう?」

そう問いかけることで、
自分の目的ややりたいことを
思い出し、行動に変化が起きます。

けれど、
ついつい、身の回りにある常識や、
いつもの習慣、
やり方に身を委ねすぎてしまい、
本来の目的を見失ってしまいます。

「檻に入れられた5匹のサル」
のお話を知っていますか?
こんなお話です。

5匹のサルが、
厳しくサルが嫌いな監視員の手で
檻に入れられました。

サルたちは、
毎日毎日、ガラスを通して、
外を眺めて過ごしていました。

檻にはサルたちが餓死しないように、
水と食料は与えています。
おいしくはないですが、
量は十分です。

ところが、
檻の天井にはサルを誘惑する、
大きなバナナの房が吊るされています。
もちろん、天井に届くハシゴも一緒に。

檻に入れられたショックから
立ち直ったころ、
1匹のサルがハシゴを登って
バナナに手を伸ばしました。

すると突然、
どこからともなく消火ホースが現れ、
ハシゴのてっぺんにいたサルはもちろん、
残りのサルも同じように
冷水でビショビショになりました。
自由を求める1匹のサルの罪に対して、
「連帯責任」を負わされます。

それから数日間、
同じようなことが何度も繰り返されます。
1匹のサルがバナナに向かって突進すると、
檻の中の一団はそろってびしょ濡れになります。

しばらくすると、
勇敢にもハシゴを登ろうとする
サルが出てくると、
残りのサルたちがそのサルを引きずりおろし、
叩きのめすようになります。

その後、
実験に手が加えられ、
1匹のサルが檻から出され、
その代わりに新しいサルが入れられます。

ずぶ濡れになることを知らない
新入りのサルは、
檻に入れられた途端、
バナナを求めてハシゴを登り始めます。

すると、
そのサルが天井に届かないうちに、
残りのサルがハシゴから引きずりおろし、
集団はびしょ濡れにならない平穏な生活を
取り戻します。

翌日には別のサルを入れ替え、
また翌日には違うサルを入れ替えます。
5日後、最初の一団にいたサルは
すべて外に出され、
檻の中は冷水を浴びることのない
サルばかりになります。

それなのに、
どのサルもハシゴを登るべきでないことを
知っています。

 

世間では普通と違う人間を異常と呼ぶ。
私はそう呼ばれることを誇りに思っている。
ーエリック・カントナ

 

いま、行っていることに対して、

「なぜ?」「どうして?」

と問いかける習慣を持つと、
目的や初心を思い出し、やる気や行動を生まれます。

「昔からこうしているから」という行動を、
改めて見つめ直すのもいいかもしれません。

「どうしてキャプテンが必要なんだろう?」

「なぜ、勉強するんだっけ?」

「どうして目標を立てるんだろう?」

いままでに「当たり前」にあったことを、
改めて子どもたちと考えることはとても面白く、
さまざまな考え方に触れ、
新しい考え方を得ることもできるかもしれません。

身の回りにある「常識」を
改めて見つめ直し、
やる気や行動を引き出しましょう。

 

 

〇ポイント
・昔からある「常識」や「普通」を疑ってみよう
・なぜ、これをするんだろう?と問いかけて目的を思いだそう
・無意識にしている行動の理由を考えてみよう

 

〇この記事のしつもん
・あなたの「常識」や「当たり前」は何がありますか?
・なぜ、それを大切にしていますか?
・キャプテンが必要な理由は何ですか?
・目標を決める理由は何ですか?

 

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